異物を飲み込ませてしまった後、気道から肺に入るのを誤嚥、食道から胃に入るのを誤飲と言います。
誤嚥の場合はただちに呼吸器科に送らないといけません。食道に入った場合と違い勝手には出ませんから摘出が必要です。時間が経てば経つほど肺の深い所に入っていってしまい、入院による開胸手術で取らないといけなくなる可能性が高くなりますので、なるべく早く送りましょう。
誤飲の場合は腸を経由して自然排出されますが、ファイルやデンチャー等の途中で引っかかりそうなものはなるべく早く摘出しないといけません。胃にある間までは比較的簡単に内視鏡で摘出してもらえます。
最も怖いのは飲み込ませた異物で気道を閉塞してしまう場合です。気道の内径は小児で鉛筆位の直径5mm、成人でも10円玉位の内径15mmです。完全閉塞から死に至るまでの時間は約4分、一方救急車が来るまでの時間は平均8.7分です。つまり、救急車の到着までに閉塞を解除しないといけません。
背部叩打法、胸部突き上げ法、ハイムリック法等で解除を試みましょう。
なお、医科受診される時は必ず飲み込ませたものと同様の物を持っていくようにしてください。